貧弱な主人公が、ヒーローとなりひたすら悪者を倒していく映画です。 キャプテンアメリカが誕生するまで長いような気もしますが、それはキャプテンアメリカをを知らない人にも楽しめるよう、いかに強大な力を手に入れても心は変わらないように丁寧に制作されている気がして個人的には良いと思います。 かっこいいアクションとテンポが良い話の進み方、最後まで楽しめるものでした。
- 原題
- Captain America: The First Avenger
- 公式サイト
- https://marvel.disney.co.jp/movie/captain-america1
- 監督
- 登場人物
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- スティーブ・ロジャース / キャプテン・アメリカ
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Actor: クリス・エヴァンス
ニューヨーク・ブルックリン出身の青年。小柄で病弱なものの英雄にふさわしい心を持つ。スーパーソルジャー計画の最初の被験者となったことをきっかけに、キャプテン・アメリカとして活躍していくこととなる。
- チェスター・フィリップス
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Actor: トミー・リー・ジョーンズ
アメリカ陸軍大佐。SSRの指揮官。スーパーソルジャー計画の責任者。頑固で真面目。
- マーガレット・エリザベス・“ペギー”・カーター
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Actor: ヘイリー・アトウェル
SSRの女性士官。出身はロンドンで、コードネームはエージェント・カーター。スーパーソルジャー計画の候補生監督から実践参加まで、幅広い任務をこなしていく。スティーブとロマンスが芽生えていく。
- ジェームズ・ブキャナン・“バッキー”・バーンズ
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Actor: セバスチャン・スタン
スティーブの幼馴染で勇逸無二の親友。女性にモテる。スティーブより先に徴兵され、第107連隊に軍曹として配属される。のちに、SSRのはリング・コマンドーズの一員となる。
- ハワード・スターク
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Actor: ドミニク・クーパー
巨大軍需産業であるスターク・インダストリーズの社長。天才発明家。SSRには技術者として参画し、スーパーソルジャー計画に技術提供している。スティーブ達にとって心強い仲間。
- ヨハン・シュミット / レッドスカル
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Actor: ヒューゴ・ウィーヴィング
ナチスの極秘化学部門ヒドラの創設者であり、将校。本作のメインヴィランで、ヒドラによる世界征服を目論む。超人血清により頭頂部から首にかけての皮膚が剥げ、真っ赤になった。
- 配給会社
ここがおすすめ!
- 後のアベンジャーズのリーダーとなるスーパーヒーロー誕生秘話
- 戦争映画とスーパーヒーロー映画の融合
- 真のインフィニティ・サーガのプロローグ
あらすじ
彼を突き動かすのは、人々を救いたい、という信念。第2次世界大戦の最中、兵士として不適格とされた貧弱な青年、スティーブ・ロジャースは、軍の極秘実験「スーパーソルジャー計画」に身を捧げ、<キャプテン・アメリカ>として生まれ変わる。身体能力を極限にまで高めた強靭な肉体を手にし、同時に正義感に溢れる彼の魂も、極限まで高められる。戦う敵は世界征服を目論むレッド・スカル率いる悪の組織ヒドラ。捕らえられた仲間を救うため、彼は敵地に向かっていく…。
公式ウェブサイト
2008年に劇場公開された映画『アイアンマン』に端を発したシリーズマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)。ヒーローたちが最初に勢ぞろいする映画『アベンジャーズ』が本作を公開した1年後に公開されました。そして初代アベンジャーズのメンバー内で最後に紹介されたのが、リーダーであるキャプテン・アメリカことスティーブ・ロジャースです。彼のオリジンを探る作品として製作されたのが、2011年に公開された映画が『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』です。MCUを大きく区切り「インフィニティ・サーガ」の主人公の一人でもあり、アイアンマン、マイティ・ソーと並びビック3とも称される彼が、一体どのような形でスーパーヒーローとなるかを語られている作品でした。
スーパーパワーを持った最初のヒーロー
映画『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』は、タイトルの示す通り世界初のスーパーヒーローであるキャプテン・アメリカの誕生についての物語です。キャプテン・アメリカはこの映画以前にも複数回映像化されていますが、愛国心を前面に出したキャラクター名と、かっこいいとはいいがたいスーツにお堅い性格からか、なかなか人気を集めるのに苦労していたキャラクターでもありました。現在でこそ多くの人々から支持されていますが、この最初の映画『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』では、まだまだビジュアル面やキャラクター造形、彼を取り巻く物語のテンションが定まっていない印象を受けます。筆者は腰の腹巻きっぽいものがあまり好きではなかったです。
そしてMCU フェーズ3の総決算である「アベンジャーズ/エンドゲーム」でもネタにされていました。
けれども、本作はキャプテン・アメリカことスティーブ・ロジャースという人物について知るためには欠かせない作品であることも確かです。初めは驚くほどに貧弱で小柄だったスティーブがなぜ世界初のスーパーヒーローに選ばれたのか。彼を突き動かすものはいったい何だったのかを、とてもよく理解できます。超人結成を打たれる前のスティーブのビジュアルでなかなか物語が入ってこない側面もありますが、彼がどのような人物とかかわりを持ち、どのような失敗を経て「キャプテン・アメリカ」というヒーローへと成長していったのかが、丁寧に描かれているように感じました。
スーパーヒーロー映画であり、戦争映画である
映画『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』はスーパーヒーロー映画でありながらも、戦争映画としての側面を持ち合わせており、その量と要素がバランスよく機能している映画だといえました。スーパーヒーローが活躍する映画は、スーパーパワーを持つヒーローが活躍するものが大半であり、それはヒーローとヴィランという勧善懲悪がお決まりであり、どこか現実離れした作品になってしまいがちです。
しかしながら、本作は第二次世界大戦下を舞台としています。スーパーヒーロー映画でありつつも戦争映画としての要素を多分に持つことで、現実の延長線上の世界の話として受け入れられる素地を残しています。これにより、スーパーヒーロー映画をあまり見ない層も受け入れやすくなっているのではないかと思います。
スーパーパワーで敵を倒すシーンでは、倒される敵が人間あるいは命を持つ生き物であることが、軽視されがちであり、敵を倒すときの命の重みや尊さを、実感しきれませんでした。またヒーローも無敵に見えるので、彼らが人間であることも忘れられがちです。しかしながら、本作では第二次世界大戦という誰もが想像しやすい、人間同士がぶつかり合う戦いを扱うことで、忘れられがちな「命の重み」を改めて実感させているようにも感じます。これらの要素は、まさにキャプテン・アメリカを形作りために不可欠なものだといえるでしょう。
インフィニティ・サーガの真のプロローグ
映画『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』はMCU作品としては5作目でありながらも、インフィニティ・サーガの真のプロローグ作品ともいえます。『アイアンマン』から始まっていることを考えれば、このサーガの主人公はアイアンマンことトニー・スタークです。これは否定できません。けれどもこのサーガの結末と時系列を考慮すると、スティーブ・ロジャースもまた、このサーガの主人公であると言えます。
どうして人々はスーパーヒーローを求めたのか。スーパーパワーを持つということには、どのような責任が伴うのか。命の重さや犠牲とはいったい、どういうものなのか。その悲惨な状況においても、何が戦う原動力になるのか。友愛、恋愛、師弟愛などといったさまざまな愛情を抱くことの力とはなんなのか。人は戦うことで何を守ろうとしているのか。このような、MCU全体で問いかけられているさまざまな命題の出発点が、この作品には詰め込まれています。
『アイアンマン』が最先端のテクノロジーを扱っていた作品だからこそ、テクノロジーの発達以前のアナログな人間模様が描かれた本作には、大きな意味があると感じます。「キャプテン・アメリカ」シリーズの立ち上げだけではなく、インフィニティ・サーガ全体の立ち上げ作品として、大きな意味を持つ作品なのではないでしょうか。 映画『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』は、キャプテン・アメリカだけではなく、アベンジャーズ、そしてMCUのオリジンに迫ることのできる重要な作品です。「キャプテン・アメリカ」シリーズの中では最も地味な作品だと考えられていますし、MCU全体の中でも決して人気と評価が最も高い作品ではありません。けれども、シリーズ全体に共通する「スーパーヒーロー精神」を理解するためにも、必ず一度は見ていただきたい作品です。
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