2016年、南アフリカのヨハネスブルグ。エンジニアのディオンは開発した人工知能搭載ロボットともども、ストリートギャングに拉致されてしまう。次第に種を超えた絆を育むようになるチャッピーとギャングたちだったが、彼をめぐる思わぬ陰謀が動き出していく。
ニール・ブロムカンプが監督、脚本を担当
本作を手掛けたニール・ブロムカンプといえば、アカデミー賞にノミネートされた『第9地区』やマット・デイモンを主演に抜擢し制作された『エリジウム』などで知られている映画監督です。
架空都市を舞台に、未来的なロボットや機械がたくさん登場しています。
SF要素を含みつつ、現代社会の問題を風刺するような描写もあり、社会派映画として楽しむことができる作品を多く手掛けています。
正統派俳優・ヒュー・ジャックマンが悪役
ヒュー・ジャックマンといえば、『レ・ミゼラブル』や『グレイテストショーマン』『LOGAN/ローガン』などでミュージカル映画からSF映画までかっこいい役で活躍している印象がありますよね。
本作では、チャッピーを開発したディオンの同僚・ヴィンセントを演じます。ヴィンセントは、巨大ロボットを開発するのですが、ディオンの開発する人型ロボットの評判が良く、大幅に開発費用を削られてしまい、ディオンへ当たり散らします。
今までの役柄とは一風変わった悪役を演じるに当たって、ヒュー・ジャックマンは「悪趣味なヘアスタイルを楽しみながらこの悪役に挑んだ」と話しています。ヒュー・ジャックマンの悪っぷりは、他の作品では観ることができないので貴重でした。
ロボット”チャッピー”の成長が可愛い
人間のプログラムに沿って動く従来のロボットと少し異なるのが、人工知能を搭載したロボット・チャッピー。
人工知能が搭載されたことによって、人間がプログラムをしなくてもロボット自身が学習し成長していきます。チャッピーは、学習能力に加えて、人間同様に”心”を持ち、愛や恐れを感じることができるのがポイントです。
人工知能を搭載されたチャッピーが、開発者ディオンから教育を受け、ストリートギャングのボス・ニンジャからギャングのような振る舞いを学び、ニンジャの恋人・ヨーランディから愛情を注がれ成長していきます。
ウサギのようにピンとたった耳を持った可愛いビジュアルのチャッピーが、犯罪が絶えないヨハネスブルクの地で、誰の味方になり、誰に立ち向かうのか、意外な展開に目が離せません。
みんなのコメント
- ただのロボットの時は、何の感情もわかなかったけど、人工知能を搭載したチャッピーになった瞬間に、かわいくなった!
- 映画というより、ドキュメンタリーのような感覚で観ていた。
- 宗教的、哲学的な問いかけの作品に思えた。
- 切なくもハートウォーミング
- エッジが効いた最高の映画
- 典型的な近未来ロボット映画といえば、ロボットが人間の驚異となるストーリーだけど、チャッピーはそういったステレオタイプとは無縁。脅威になるどころか、次第に愛着が湧いてくる。SF映画やアクション映画によくあるドキドキハラハラは少ないけれど、素敵だった。