映画『ミッション:インポッシブル』シリーズは、トム・クルーズ演じるイーサン・ハントと極秘組織IMFの活躍を描くスパイアクションです。仲間と命がけで“不可能”な任務に挑み続けるイーサンの姿が見どころとなっています。『ファイナル・レコニング』では人類を滅ぼそうとするAI「エンティティ」から人類を守るため、そしてシリーズの集大成として、過去作のキャラクターや要素も再登場し、壮大なスケールで描かれるアクション映画となっています。
- 原題
- Mission: Impossible - The Final Reckoning
- 公式サイト
- https://missionimpossible.jp/
- 監督
- 登場人物
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- イーサン・ハント
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Actor: トム・クルーズ
IMFエージェントでありチームのリーダー。
- グレース
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Actor: ヘイリー・アトウェル
前作「デッドレコニング PART ONE」のアブダビの空港で出会った泥棒。現在はIMFチームと共に行動している。
- ベンジー・ダン
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Actor: サイモン・ペッグ
イーサンのチームのメンバーであり、IMFテクニカルフィールドエージェント。
- パリス
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Actor: ポム・クレメンティエフ
ずば抜けた格闘能力を持つフランスの暗殺者。前作「デッドレコニング PART ONE」ではガブリエルの仲間だったがエンティティの秘密を知り捨てられる。身柄を拘束され移送中にイーサン達に救われ行動を共にすることとなる。
- ガブリエル
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Actor: イーサイ・モラレス
前作「デッドレコニング PART ONE」から引き続き登場。IMFエージェントとなる前からイーサンと深い因縁を持という間柄である。鍵の入手に失敗したことからエンティティに捨てられるが逆にエンティティを支配しようと動き出す。
- 配給会社
- 制作会社
ここがおすすめ!
- トム・クルーズの「命がけのスタント」と「映画への情熱」
- リアルなスタントアクション
- シリーズの「集大成」
- シリーズの歴史と現代社会を映す「深いテーマ性」
あらすじ
悪意あるAI“エンティティ”のソースコードの鍵を回収してから2か月後、IMFエージェントのイーサン・ハントとグレースは、かつてエンティティの代理人だったガブリエルを追ってパーティーに潜入する。しかし、ガブリエルに捕らえられ、エンティティの制御に必要なコア・モジュールを沈没したロシアの潜水艦から回収するよう強要される。イーサンは自殺を装い危機を脱し、仲間と共にエンティティの脅威に立ち向かう。
筆者が作品からまとめ
映画『ミッション:インポッシブル』シリーズは、トム・クルーズ演じるイーサン・ハントとイーサンが所属する極秘組織IMFの活躍を描くスパイアクション大作です。シリーズを通して命がけで不可能な任務に挑み続けるイーサン演じるトム・クルーズの姿が見どころとなります。
そんなシリーズの集大成として第8作目となるのが今回執筆した映画「ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング」となります。本作はもともと「ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART TWO」というタイトルであり、シリーズでは珍しく前作である「ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE」との連続した物語となっています。
変わらないリアルにこだわるスタントアクション
『ミッション:インポッシブル』シリーズ最大の特徴は、やはり主演トム・クルーズが自らスタントに挑む圧倒的なリアルさにあると思います。これは「本人による危険スタント」が本シリーズの代名詞となっており、CGでは表現できないスリルと緊張感がシリーズ作品を鑑賞するごとに毎回ハラハラドキドキして目が釘付けになっていました。
特に代表的なのが2015年に公開された第5作目にあたる『ローグ・ネイション』での軍用輸送機にしがみつくシーンでしょう!実際に高度飛行中の飛行機の外壁にトム・クルーズ本人が張り付き、テイクを重ねて撮影されました。また、『ゴースト・プロトコル』ではドバイの超高層ビル「ブルジュ・ハリファ」を素手でよじ登るシーンには驚きました。
シリーズ変わらない危険なスタント
『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』では、シリーズの集大成を謳い文句なだけありアクション満載の作品となっていました。それは映画のポスターにもあるとおりセスナ機でのチェイスシーンも特筆すべきものでした!空中でアクロバティックな動きをするセスナ機の翼にトム・クルーズ本人が乗るという、これまでのシリーズでも類を見ない危険なスタントが披露されました。
このシーンは映画のポスターにも描かれており、空中でアクロバティックな動きをするセスナ機の翼に、トム・クルーズ本人が乗り込むという、これまでのシリーズでも類を見ない危険なスタントです。このシーンは予告編でも大々的に大きく取り上げられていましたが、実際に鑑賞すると、その迫力は予告の想像をはるかに超えるものでした。
そして、エンドロールでセスナ機のパイロットとしてトム・クルーズの名前を見つけた時には、改めてその凄さに驚きを隠せませんでした。あんな危険なアクションをスタントなしでやるなんて!と、トム・クルーズ自身が実際に体を張っていることに感銘を受けました。
彼は過去にスタント中に骨折して撮影が中断されたこともあるほど、自らの肉体を限界まで使い、キャラクターに究極のリアリティを吹き込んでいます。やはりトム・クルーズのスタントは、単なる話題作りではありません。映画そのものの臨場感や没入感を極限まで高めるための、彼の飽くなき挑戦そのものです。彼のアクションに対する哲学こそが、この『ミッション:インポッシブル』シリーズを唯一無二の存在に押し上げているのだと、改めて実感します。
静謐な恐怖体験
また本作ではこれまでのシリーズとは異質な水中でのアクションシーンが登場します。水中のアクションは『ローグ・ネイション』でも登場しますが、今回のタイトルでは派手さよりも「スリリングさ」に重点が置かれていました。これはミッション・インポッシブルシリーズとしては珍しく、非常に静かで異質なシーンだったと言えるでしょう。
静寂な水中でのシーンは、見ているこちらがハラハラするというよりも、まるでホラーサスペンス映画を観ているかのような感覚に陥りました。極限状態での戦いという点ではシリーズを通して変わりませんが、敵がいない沈没した潜水艦の中、限られた時間の中で繰り広げられる脱出劇は、これまでにない極度の緊張感を生み出していました。
これらのアクションは、過去作の経験を踏まえ、さらに洗練された「リアルさ」と「没入感」を追求したものであり、シリーズの集大成にふさわしい壮大なスケールで展開されることでしょう。
この水中シーンは、もはやアクション映画というよりも、サスペンス映画に近い感覚でした。かつて鑑賞したダイビング映画、例えば『オープン・ウォーター』や洞窟ダイビングをテーマにした『サンクタム』のような作品を彷彿とさせます。ただし、サメは出てきません(それはご安心を)。セットを実際に用意し、水中での撮影に挑んだというだけあって、そのリアリティは圧巻の一言でした。
この水中シーンは、単なるアクションの連続ではなく、静寂と閉塞感の中で人間の極限状態を描き出す、非常に印象深いパートでした。
シリーズを横断するストーリーと因縁
本作には、1996年の第1作から続くシリーズの長い歴史が色濃く反映されています。たとえば、かつてCIA副長官だったスローンが大統領にまで上り詰めていたり、シリーズの記念すべき1作目に登場したあの人物が再登場したりと、長年のファンにとってはたまらない展開が随所に散りばめられています。もちろん、過去作を見ていなければストーリーが理解できないというわけではありません。これらは、まさにファンへの嬉しい「ファンサービス」となっていました。
そして、主人公イーサン・ハントの人間ドラマも深く掘り下げられています。彼が過去に取った行動が、結果として他者を傷つけてしまったことに対する罪の意識。そして、その罪が赦され、救われるという、心の葛藤と解放のテーマが丁寧に描かれています。
シリーズは過去作で7作ありますので、これまでのシリーズを知りたい方は、春錵かつらさんの記事やネタリカ【映画紹介・レビュー】がこれまでのシリーズを分かりやすく説明していました。
謎のAI 「エンティティ」という現代社会への脅威
本作に登場する敵は、実体のない人工知能「エンティティ」です。このAIは、世界中のデータネットワークの奥深くに潜んでいて、私たちが日々頼っている情報基盤そのものを改ざんしたり、操作したりする能力を持っています。まさに、現代社会に潜む「見えない恐怖」を象徴する存在と言えるでしょう。この脅威がより強調されているのは前作「デッドレコニング PART ONE」となっています。
本作では「エンティティ」の脅威としてSNS社会により誰もが四六時中、ネットに繋がれ、見張られ、操作されており現代の情報社会を強く警戒しています。そしてイーサンは仲間たちに「信じられるのは人と人とのつながりだけだ」と断言します。
イーサンのこの言葉は、どれほどテクノロジーが進化しても、最終的には人間の判断力、信頼、そして勇気がいかに大切かを私たちに伝えています。デジタル化が進みすぎた社会に対し、アナログな信念と人との絆を武器に立ち向かうイーサンの姿は、テクノロジーと人間の関係について、観る者へ深く考えさせる問いを投げかけます。
まとめ:シリーズ集大成のアクションと現代社会への問いかけ
トム・クルーズ主演の『ミッション:インポッシブル』シリーズ8作目である『ファイナル・レコニング』は、前作から続く物語でシリーズの集大成となっています。トム・クルーズ自ら挑むリアルなスタントは健在で、セスナ機の翼に乗る空中チェイスや、これまでとは異質なまるでホラーのような静寂な水中脱出劇など、これまでにないスリルと没入感を味わえました。
さらに、過去作からの因縁やキャラクターの再登場は長年のファンを喜ばせる一方で、主人公イーサン・ハントのこれまでの人間ドラマも深く描かれていました。そして敵となる謎のAI「エンティティ」は、フェイク情報や分断工作など現代のSNS社会とリンクする「見えない恐怖」を象徴。イーサンは「信じられるのは人と人のつながりだけ」と語り、テクノロジー全盛の時代における人間の絆の重要性を問いかけます。本作は、圧巻のアクションと現代社会への鋭いメッセージが融合した、まさにシリーズの到達点と言える作品となっていました。
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