冒頭からスリル満点で、ハラハラする始まりです。
トム・クルーズ演じるイーサン・ハントのクールかつ冷静な判断と豪快なアクションシーンが今回も楽しめます。
記者会見で来日した際に、スタントマン無しで飛行機にぶら下がったときのリアルな話をされていました。
2015年公開のローグネイションは、ミッションインポッシブルシリーズ5作目。人間関係などは前作を観てないと掴みづらいと思いますが、ただ登場シーンで人間性などは分かり初心者にも安心でした。
「シリーズ最高傑作」というふれこみがあっても、嘘ではありません。
監督とトム・クルーズは20年以上にも渡る関係だそうです。
イーサン・ハントと謎の美女イルサ

組織に1度捕らえられてしまうイーサンですが、レベッカ・ファーガソン演じるイルサに助けられます。
イーサンとイルサの初対面とは思えない息ピッタリな戦闘シーンに、目が離せません。
イルサの美しさの中にあるミステリアスな雰囲気が魅力的で、味方なのか敵なのか作中で何度も分からなくなります。
スパイという立場は目的によって色んな顔を持ち、圧倒的な戦闘能力と知識が必要なんだなと感じさせられます。
彼女には彼女の任務や立場があり、それを分かった上で様々な判断を下すイーサンがスマートです。
最終的にイルサは様々な縛りから自由に解放され、イーサンを心から信頼しているように見えました。
まだまだ2人の戦闘シーンが見たいと思えるほど、魅力たっぷりのコンビでした。
個人的には、イルサが敵の首に脚を巻き付けて戦う姿がとてもかっこよくて好きでした。
レーンと裏の黒幕
イーサンが追う裏組織「シンジケート」のトップ、レーンの存在感が強烈です。
知的な印象の中に静かな怖さや残酷さを感じる人物です。
荒々しい話し方ではないところが逆に怖い部分で、レーンの魅力なんだと思います。
レーンの胸の内や過去は作中であまり語られませんでしたが、とても特徴的で興味深いキャラでした。
イーサン達によって裏の黒幕が暴かれるのですが、コピーのフェイスマスクが大活躍、観ていて良い意味で裏切られました。
全く予想していなかった人物が、裏で糸を引き操っていたことに度肝を抜かれます。
心強いイーサンの仲間たち

CIAの思惑によって解散させられるIMFですが、イーサンを慕う気持ちや絆が強く、仲間たちは影で協力し合います。
「イーサンは友達だ」と言い切るベンジーやルーサーがとても心強くて感動します。
ブラントも多方向からイーサンを援護して、ブラントの立場でしか出来ない手助けをしてくれます。
それぞれキャラは違いますが、魅力的で優秀な仲間です。
モロッコでの再会は、クスッと笑ってしまうようなシーンに仕上がっています。
何かとイーサンに敵意を向けていたCIA長官も、ラストはスッキリと良い方向にまとまりました。
見どころのあるアクションシーン

ミッションインポッシブルの1番代表的な見どころはアクションです。
ローグネイションも手に汗握るアクションシーンが、数々とテンポ良く登場します。
冒頭の飛行機シーンから始まり、カーチェイスやバイクアクション、水中シーンまで様々です。
特にハラハラするのは水中シーンでした。
BGMが消えて心臓の音のみになるので、自分が潜っているような感覚に陥りスリル満点です。
イーサンとイルサのバイクチェイスは、かっこよさ爆発。
モロッコでの2人のバイクシーンは、素晴らしい景色も相まって見入ってしまいます。
次から次へと目が離せないシーンに移っていき、無駄がないテンポでストーリーが進むので中だるみしません。
150分程の作品なのですが、あっという間にラストまで観てしまいます。
ストーリーがまとまっていて、今作の問題は今作で解決するので後味も良い。
スパイアクションらしい疾走感のある内容で、見終わった後は純粋に面白かった!と感じられる作品です。