最初はモノクロでなんの映画とおもったが、後半からきれいな映像になりました。 ディズニーらしい児童文学を映像化した作品でした。
- 原題
- Oz: The Great and Powerful
- 公式サイト
- https://www.disney.co.jp/studio/liveaction/1179
- 監督
- 登場人物
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- オズ / オスカー・ディグス
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Actor: ジェームズ・フランコ
主人公。詐欺師で、魔術師で、旅芸人。サーカスのツアー公演中に過ちがばれて気球で逃げようとしたところを、オズの国に飛ばされる。
- 西の魔女セオドラ
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Actor: ミラ・クニス
純真な良い魔女だったが、オスカーに惹かれ、裏切られたと信じるようになってからは「西の悪い魔女」へと変貌していってしまう。
- 南の魔女グリンダ / アニー
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Actor: ミシェル・ウィリアムズ
南の良い魔女。国王の娘で、オズの平和な領域を統治している。オスカーと共に悪い魔女を倒す最中、たがいに恋にい落ちていく。
- 東の魔女エヴァノラ
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Actor: レイチェル・ワイズ
エメラルド・シティの摂政。セオドラの姉。グリンダを悪い魔女に仕立て上げたが、自分陣が悪い魔女になってしまう。
- 配給会社
ここがおすすめ!
- 『オズの魔法使い』ファン注目の前日譚
- 観た人の目を引く視覚効果
- ホラーの名手が描くファンタジー映画
あらすじ
いま、オズ対魔女たちの戦いが幕を開ける「偉大な男」になることを夢見る手品師オズは、迷い込んだ魔法の国オズで美しい魔女の姉妹と出会い、その名前から予言に残る≪伝説の魔法使い≫だと誤解されてしまう。彼女たちから、邪悪な南の魔女を倒してほしいと依頼されたオズは、財宝や名声に目がくらみ、戦いを決意するが…。果たして、邪悪な魔女とは何者なのか?そして、オズは「偉大な男」になれるのか?謎に包まれた彼の知られざる過去が、今初めて明かされる―。
公式ウェブサイト
どの国にも国民的児童小説と呼べる作品があると思います。アメリカで長らくその地位を維持し続けているのが、L・F・ボームの『オズの魔法使い』になります。1900年に出版されたこの児童小説は、世界中でヒットしアメリカでの支持が非常に暑い作品です。
このことは「オズの魔法使い」が続編や映像化作品、派生作品が非常に多く存在しています。中でも有名なのは1939年に公開されたミュージカル映画『オズの魔法使』です。テクニカラーという技術が使用されたことでも話題となりました。劇中に登場する『虹の彼方に』という歌も人気で、現在ではスタンダードナンバーとして親しまれています。
そのような「オズの魔法使い」の前日譚として、小説の設定の20年前を舞台として製作された映画が、本作である「オズ はじまりの戦い」になります。
オズの魔法使いの前日譚
本作「オズ はじまりの戦い」は、ドロシーたちがオズにやってくる約20年前を舞台に、オズの偉大な魔法使いのオリジンを描いた作品です。「オズの魔法使い」の前日譚を描く試みをした作品は、多数存在します。中でも有名なのは「ウィキッド」でしょうが、あちらは西の魔女にフォーカスを当てた作品です。
『オズの魔法使い』を題材にした作品では、何をベースとするかで作風が大きく湧かれると思うと考えています。それは原作小説と同じぐらい、ミュージカル映画版の『オズの魔法使』が一般的に定着してしまっているからです。小説とミュージカル映画では設定が所々異なっており、その差異をどのように扱うかは迷いどころでしょう。大抵の作品は、この二つの作品の両方からエッセンスを取り、それぞれの世界観を作ります。映画『オズ はじまりの戦い』でも同様に、小説とミュージカル映画、そして『ウィキッド』の要素までもが混ざっているように感じました。
『オズの魔法使い』のファンの方々からすれば、どの要素がどう散りばめられて新しい作品に落とし込まれたかは、とても気になるところなのではないかと思います。特に魔法使いの正体に迫る作品はたくさんあり、原作の『オズの魔法使い』における魔法使いのそれぞれの解釈にも影響を与えるでしょうから、ファンの方は特に見て損のない作品だと思います。
新しく作られたオズの世界
『オズ はじまりの戦い』でなんといっても目を引くのは、カラフルな視覚効果です。色彩だけでなく3D上映やIMAX上映も見据えた、視覚的な仕掛けが多数施されていました。これは2009年公開されたアバターからの流行りだと思います。
本作で特徴であった多彩な色彩表現は、元となる『オズの魔法使』がテクニカラーという「色」の新しい技術を世界に紹介しただけあり、『オズ はじまりの戦い』でも色遣いへ非常に気を配っていたと思います。ユートピア的な存在であるオズをカラフルで目立たせるため、冒頭のカンザスパートで色彩を抑える演出は、非常に分かりやすかったです。また黄色のレンガの道であったり、西の悪い魔女の緑色の肌であったりと、絶対に外せない「色」に関わるシーンの再現度も高かったですし、こだわりを感じました。それらの元からある程度決まっていた色に対して、浮かないように調整された新たな色は絶妙に融合して自然な不自然さを的確に醸していたように感じました。
さらに挑戦となった妥当と思えたのが、主人公のオスカーを取り囲むキャラクターたちです。猿のフィンリーと陶器の少女という人間ではないキャラクターがオスカーの味方として描かれており、この演出表現と撮影を現実のものにするのも大変だろうと感じました。
これは視覚効果の面で高い評価がされたのも納得の出来栄えでした。
監督はまさかのホラー作品の名手
映画『オズ はじまりの戦い』はファンタジー作品ですが、決したただの明るくてハッピーな子供向け映画ではなく、独特の雰囲気を持っています。その理由はおそらく、サム・ライミが監督を務めているからでしょう。人気監督であるライミの代表作は、あのホラー映画の名作の一つである『死霊のはらわた』シリーズです。それ以降もホラー映画やコメディ映画を多く手掛けた監督の作品は、のちにカルト的に支持される作品ばかりです。
ライミ監督はホラー作品以外の分野でも活躍しています。おそらく最も有名なのは、2002年に公開された『スパイダーマン』をはじめとしたソニーの「スパイダーマン三部作」でしょう。『オズ はじまりの戦い』以降の作品となると『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』では、スーパーヒーローものとホラーを融合させるという新たな試みも実施しています。
そんな一見するとファンタジー作品とは縁がなさそうなライミ監督による『オズ はじまりの戦い』。明るいだけではない独特のダークさが漂いつつも、ホラーとは一線を画したファンタジー作品として仕上がっています。ファンシーすぎるファンタジー作品が苦手だという方でも、見やすくなっているのではないかと感じました。お子さんに付き添ってみる作品として、親御さんにはとっつきやすい作品かもしれません。
アメリカ人の心の作品ともいえる『オズの魔法使い』を題材にした映画『オズ はじまりの戦い』。あっと目を引く視覚効果と、ホラー監督が放つ独特の空気感が魅力の一作です。『オズの魔法使い』好きの方にも、ファンタジー映画を見慣れていない方にも、見やすい作品と思いました。
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このページではDisneyPlus Jpで配信中のオズ はじまりの戦いから執筆しました。
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