映画『パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド』は2003年の『呪われた海賊たち』から続く三部作の完結編で、シリーズの魅力を再確認させる作品です。主役のジャック・スパロウは変わらぬキャラクターで、演じるジョニー・デップの影響が大きく、彼のモデルとしてキース・リチャーズが登場します。一方、ウィルとエリザベスは大きな成長を見せ、最終的に結婚する点が重要です。船上のアクションが本作の大きな魅力で、ディズニーアトラクションを彷彿とさせる迫力があります。
- 原題
- Pirates of the Caribbean: At World's End
- 公式サイト
- https://www.disney.co.jp/studio/liveaction/0784
- 監督
- 登場人物
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- ジャック・スパロウ
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Actor: ジョニー・デップ
シリーズを通しての主人公。伝説の海賊。独特のキャラクター。ブラックパール号もろともクラーケンに飲み込まれた。デイヴィ・ジョーンズの墓場からの脱出に挑む。
- ウィル・ターナー
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Actor: オーランド・ブルーム
本作の準主人公。伝説の海賊長の一人から「世界の果ての地図」を入手し、ジャックの救出へと向かう。
- エリザベス・スワン
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Actor: キーラ・ナイトレイ
本作のヒロイン。ポート・ロイヤルの総督の娘だった。ウィルの恋人で、彼と共にジャックの救出に向かう。
- デイヴィ・ジョーンズ
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Actor: ビル・ナイ
フライング・ダッチマン号の船長。不滅の存在。心臓を奪われたため、ベケットに逆らいきれない。
- カトラー・ベケット
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Actor: トム・ホランダー
東インド貿易会社の長官。海賊の壊滅をもくろんでいる。デイヴィ・ジョーンズの心臓を所持しており、それを利用して彼を操る。
- 配給会社
ここがおすすめ!
- 変わらぬジャック・スパロウの魅力
- ウィルとエリザベスの大きな変化
- 圧巻の船上アクション
あらすじ
七つの海を駆けめぐった海賊の時代が終わろうとしていた。世界制覇をもくろむ東インド会社のベケット卿に対抗するには、9人の“伝説の海賊”を招集し、世界中の海賊たちを蜂起させて決戦を挑むのみ。しかしその鍵を握る9人目の人物こそ、“デイヴィ・ジョーンズ・ロッカー(海の墓場)”に囚われているジャック・スパロウだった。エリザベスとウィルは、甦った不死の海賊バルボッサと共に、ジャック奪還の手掛かりを握る中国海賊の長サオ・フェンの元へ。彼らの運命が再び交差する時、海賊史上最初にして最後の決戦がはじまる―。
公式ウェブサイト
2003年に公開された映画『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』。その爆発的な大ヒットを収めたことでパイレーツ・オブ・カリビアンはシリーズ化され、そしてついに本作『パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド』にて三部作が完結しました。ただ本作以降もシリーズ自体は継続していますが、本作時点では三部作の構想であったことと主要登場人物が入れ替わっていることから、以降の作品は新しいパイレーツ・オブ・カリビアンシリーズと考えた方がしっくりきます。
変わらないジャック・スパロウの魅力
映画『パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド』の最大の魅力は、やはり主人公のジャック・スパロウでしょう。シリーズ全体を通して主人公として作品を引っ張り続ける彼の魅力は、他にはないユニークさです。ビジュアルだけではなく、内面の性格が真面目なのか不真面目なのか分からない、つかみどころのないキャラクターは非常にアイコニックで、人々を引き付ける魅力があります。シリーズ全体を通して他のキャラクターたちが変化を遂げる中、スパロウ自身はあまり変わることなく、スパロウらしさを貫き続けている点が、大きな注目ポイントと言えるのではないでしょうか。

スパロウのキャラクターは、ひとえに演じるジョニー・デップの役作りのたまものです。実在・架空問わずに複数の人物を参考にしたといいますが、なかでもあの世界的に有名なバンドローリング・ストーンズのギタリスト。キース・リチャーズがモデルの一人なのは有名な話です。どこか頼りがいがないのに、人を引き付ける魅力を持つジャック・スパロウは、まさにロックスターらしい立ち居振る舞いをしていて、リチャーズがモデルなのも頷けます。そんなリチャーズが本作でスパロウの父親役として出演しているのは、完結作にふさわしい仕掛けだと言わざるを得ません。素晴らしい演出だったと思います。
ウィルとエリザベスの変化と成長
映画『パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド』で目を見張るのが、ウィルとエリザベスに起こった変化です。大きな変化のないスパロウと比較して、二人はシリーズを通してとても大きく変貌を遂げたキャラクターと言えるのではないでしょうか。一作目では、スパロウとは違った意味で便りのない好青年だったウィル。一方のエリザベスは、気が強くともお嬢様らしい部分もあり、どこか世間知らずな雰囲気がありました。そんな二人は本作ですっかり海賊然とした振る舞いをするようになり、船員をまとめるキャプテンとして力強く率いる姿を見せてくれました。一作目のオープニングを見た時に、二人がこのような変化を迎えることを誰が想像したでしょうか。
二人の変化は、個人のものだけではありません。カップルとしても二人は大きな変化を遂げています。一作目では身分差を理由に報われない恋だった二人の関係ですが、本作ではついに結婚するまでに至っています。船上でのアクションシーンの最中に二人が結婚したシーンは、非常に印象的でした。その際に神父的な役割を務めたのが、あの海賊バルボッサというのも、大きな驚きです。最終作ではバルボッサもすっかりファンたちに気に入られるキャラクターとなりました。最終的にウィルとエリザベスの物語は切なさを残すものとなりましたが、二人の変化はまさにシリーズを象徴するものになったと思います。

船上での圧巻のアクション
映画『パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド』で目を見張るのが、船上のアクションシーンです。これまでシリーズを通して船上でのアクションシーンは、シリーズを追うごとに激しく目が釘付けになるシーンであり、本作ではその集大成を拝むことができました。作品自体が3時間近くあるため、少し間延びする感が否めないのですが、合間に挟まるアクションシーンは良いアクセントになっていました。嵐の中のアクションシーンは見ごたえがあります。また、クライマックスのフライング・ダッチマン号を率いるウィルの復活には、多くのファンが歓喜したのではないでしょうか。
本作はもともと、ディズニーリゾートのアトラクションを題材としています。アトラクションの中でも迫力満点なのが、巨大な船同士が大砲を発し合う場面で、まさに「カリブの海賊」の醍醐味(だいごみ)と言えます。本作の船上のアクションシーンでは、ディズニーリゾートのアトラクションで味わえるスリルやワクワク感を存分に味わうことができ、その点においてもすべてが正しい終着点を迎えたように感じました。
ディズニーの大ヒット実写シリーズ「パイレーツ・オブ・カリビアン」の最終作となった『パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド』。ジャック・スパロウの変わらない魅力と、ウィルとエリザベスの大きな変化が、互いに対比されてお互いを際立たせ合っています。そんな本作のハイライトとなる、船上のアクションは見ごたえばっちりです。当初の構想である三部作の完結編となる本作、ぜひじっくりとご覧になってみてください。
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