アニメミュージカル 竜とそばかすの姫

3年 ago

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はじめの『U』から何が始まるんだというワクワクが止まりませんでした。 本当にBelle(中村佳穂さん)がとてもいいです。 レディプレイヤーのようにUの世界を冒険するアクションアドベンチャーかと思いきや細谷守監督の「時をかける少女」のように鈴という少女の成長譚でした。「美女と野獣」をリスペクトしたな〜というシーンはありました。 ただほんの一部で今作はやっぱりSNSとミュージカルと少女の青春をいろいろ詰め込んだ本当に楽しい作品となっていました!

公式サイト
https://ryu-to-sobakasu-no-hime.jp/
上映日・配信日
2021年07月16日
監督
登場人物
すず / 内藤鈴

Actor: 中村 佳穂

顔のそばかすが特徴。母親を亡くしてから現実世界に心を閉ざし、大好きだった歌が歌えなくなる。

恵(けい) / 竜

Actor: 中村 佳穂

東京で父と弟・知と暮らす男の子。 〈U〉の世界では「竜」と呼ばれ、忌み嫌われている謎の存在。黒い竜のような獣の姿をしている。

Actor: 中村 佳穂

配給会社
制作会社

ここがおすすめ!

  • Belle(中村佳穂さん)の歌声がとてもいいです!
  • 美女と野獣のオマージュかと思いきや、正当な少女の成長物語
  • SNSというネット世界を「U」という正解で表現している

あらすじ

50億人がすれ違う 美しくも残酷な仮想世界。 ベルの歌声は世界を変える――

公式サイトより引用

冒頭から引き込まれました!

millennium parade – Uから始まり、何が始まるんだ!というワクワクの気持ちでいっぱいでした!

「全世界で50億人以上が集うインターネット上の仮想世界<U(ユー)>。<U>では、「As(アズ)」と呼ばれる自分の分身を作り、まったく別の人生を生きることができる。」これだけだと他にもいろいろあると思います。ぱっと思いつくのは「レディ・プレイヤー」でしょうか。

そんな仮想世界を見事な作画と中村佳穂さん(Belle)の歌声によって引き込まれました。3DCGっぽいカメラワークなので若干酔いそうになりますが、見事な作画と色彩の世界。コミカルなAsのアバター達。そしてクジラに載るBelle。

これだけで今までの細田監督にはない新しい作品を観たという気持ちになります。

millennium parade – UのMVはこちら

ここからは今作のネタバレを含みます。

さまざまなな前評判がありますが、王道をいく少女の成長物語です

前評判でディズニー作品の「美女と野獣」をリスペクトしたとあり、「美女と野獣」のようなディズニーの世界観になるのかと思っていました。

がまったく違い、今作は王道の少女の成長物語でした。

幼いときに大好きな母が見ず知らずの子供を助けるために犠牲になった後、人前で歌を歌えなくなります。また他のクラスメイトとも仲良くできなくなってしまいました。そんな時に数少ない友人からヒロちゃんから紹介された「U」。

そのUの世界でBelleというAsとして今の心境を歌う。これは「歌よ」の歌詞で心境を歌っていると思います。Belleをとおして、世界と繋がり、今までの日々が変わっていく。

そんな時孤独な竜と出会う。竜は孤独で他人を寄せ付けずBelleを突き放します。けれども自分と似た雰囲気をもつ竜をほっておけず今までできなかった人前で歌うことにします。

それはBelleというAsという架空のキャラクターではなく鈴という自分自身です。これは母親を亡くし閉じこもった今までの鈴ではできないことです。

鈴として歌うことにより竜も心を開き竜を助けることができ、最後に現実世界で笑いながら友人達の前で歌を歌います。

今作は閉じこもってしまった鈴という少女が、現実世界で立ち上がる作品となっていました。

ネットの世界の残酷さと救い

Uという仮想世界が舞台で、ネット世界を直接的に映していました。

  • 冒頭で鈴の母親が子供を助けた時の誹謗中傷
  • Belleが注目を浴び始めた時のネットの反応
  • 竜がBelleのコンサートを台無しにした時の、無関係な人々への飛び火
  • 鈴がしのぶくんに手を握られた時の炎上

このようなネットという素顔を晒さず無責任な発言をして、傷つく人、匿名性を逆手に取った煽る世界を直接的に描いていて、「U」というネット社会が華やかな世界だけではなく暗い世界もあることを示していました。

けれども見ず知らずであり離れ離れの竜を見つけ出すことができたのも、確かにネットの力。

こういったネット世界の明暗もしっかり表現していました。

親友のヒロちゃんがいいキャラをしています。

ここが残念

正直、竜が残念でした。

おそらく竜を掘り下げると別作品が作れてしまう内容と思いますが、「美女と野獣」を描きたかっただけのような感じも残念ながらします。竜の城のシーンはとても良いのですが、竜に寄り添い、ドレスが代わりダンスをする。導くAIも含めてもやっぱり「美女と野獣」。

竜を助けるために、高知から東京に地図なし助けもなしの単身で向かうのは無謀すぎる気がします。東京に初めてくると本当に迷います。

各サイトのレビューサイトのスコア

本ページの情報は 時点のものです。
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時点では劇場公開が終了しております。

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