アントマン&ワスプ : ほっとしたりクスッとしたりとしながら楽しめました。

3.5

続編だと前作の期待値を超える作品はなかなかありませんが、アントマン&ワスプはそんなことがない作品に仕上がっていました。 世界の平和を守るヒーロー達も確かにいいのですが、アントマンはスパイダーマンと同じく身近に感じれてとてもよいですね。 今作の敵も大悪党ではなく、やむを得ない理由があったりや、武器商人が小悪党感があるところもいいです。 緊迫するシーンはほとんどないので、ほっとしたりクスッとしたりとしながら楽しめました。

原題
Ant-Man and the Wasp
公式サイト
https://marvel.disney.co.jp/movie/antman-wasp
監督
登場人物
スコット・ラング(アントマン)

Actor: ポール・ラッド

本作の主人公。優秀な元システムエンジニアで、元泥棒。アントマンの名前でヒーローとしても活躍する。アベンジャーズの内乱にてキャプテン・アメリカ側に加担したことで逮捕・投獄され、司法取引を経て現在はFBI監視下で生活している。

ホープ・ヴァン・ダイン(ワスプ)

Actor: エヴァンジェリン・リリー

本作のヒロイン。母の遺志を継ぎ、ワスプ・スーツを纏い「ワスプ」として活動する。父との関係を修復し、量子トンネルの開発を進めていたが、スコットの逮捕によってFBIに追われる身となり、潜伏生活を送っている。

ハンク・ピム(初代アントマン)

Actor: マイケル・ダグラス

ホープの父親。過去にはアントマンとして活躍していた、天才科学者。ピム粒子を発明・開発した実績を持つ。研究を進めていたが、やはりスコットの逮捕でFBIから追われる身となり、潜伏生活を強いられている。

エイヴァ・スター(ゴースト)

Actor: ハナ・ジョン=カーメン

本作のヴィラン的存在。量子実験の事故が原因で身体の分子結合力が弱く、絶え間ない苦痛に襲われる。幽霊のようにあらゆる物質をすり抜ける量子フェージング能力の持ち主。生き延びるため、量子世界とのつながりを求める。

ジャネット・ヴァン・ダイン(初代ワスプ)

Actor: ミシェル・ファイファー

ホープの母親。かつてはワスプとして活躍していたが、核ミサイルを止める任務に手原子より小さくなったため、量子世界に入り消息不明となっていた。スコットが量子世界に到達したことを機に、量子世界から脱出すべく行動を起こす。

配給会社

ここがおすすめ!

  • MCU史上初めてタイトルに女性ヒーローが登場
  • パワーアップしたアントマンの活躍
  • 強烈なキャラクターとテンポの良さ

あらすじ

小さくなるほど強くなる、身長わずか1.5センチの最小にして最強ヒーロー・コンビによる痛快バディ・アクション・ムービー。頼りなさすぎるヒーロー“アントマン”と、完璧すぎるヒロイン“ワスプ”──ふたりの前に、すべてをすり抜ける神出鬼没の謎の美女“ゴースト”が現れ、アントマン誕生の鍵を握る研究所が狙われる。敵の手に渡れば、世界のサイズが自在に操られてしまう!? ユニークなパワーと微妙なチームワークで、彼らは世界を脅かす“秘密”を守り切れるのか?

公式ウェブサイト

アメリカマーベル社が発刊するコミックスのキャラクターを実写作品で描くシリーズ、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)。2008年に公開されたシリーズ1作目となる『アイアンマン』から10年、記念すべき20作目として公開されたのが映画『アントマン&ワスプ』です。MCUのクライマックスを飾る一大イベントとなった映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー(2018)』と『アベンジャーズ/エンドゲーム(2019)』と同時期に公開された本作は、ファンの期待を裏切らない一作として大きな支持を集めました。

MCU史上初、女性スーパーヒーローがタイトルに

映画『アントマン&ワスプ』は、MCU史上で初めて女性のスーパーヒーローの名が冠された作品となりました。MCUにおける女性の役割については、広く議論が交わされてきたトピックでした。この後に「キャプテン・マーベル」が公開されますが、これまで公開された19作品において、男性ヒーローのみがタイトルに名前をクレジットされてきました。それは女性が主人公となった映画もなく、基本的にはヒロインポジションしか与えられてこなかったため、ジェンダー平等とは程遠い、という批判を産んでいました。そんななか、MCUが始まって10年かつ20作品目でようやく、女性ヒーローがタイトルロールとして登場することとなりました。

「アントマン」シリーズでは一作目から登場してはいた「ワスプ」ですが、ホープ・ヴァン・ダインがワスプとして活躍するのは本作からとなります。「ワスプ」というヒーロー自体は、コミックスやアニメーションにおいて、アベンジャーズの一員としても活躍していたので、ある程度の知名度のあったヒーローだといえるでしょう。そんな彼女がMCUで女性初のタイトルロールを獲得したのは、妥当だと感じました。

また本作ではそれ以外にも、MCUではあまり語られてこなかった母娘の物語であるという点や、もともとは男性キャラクターだったゴーストというヴィランが新たに女性のキャラクターとして登場している点など、それまでのMCUでおろそかになりがちだった女性キャラクターの描き方という点で、進展を見せた一作と考えることができます。

原作コミックのゴースト

本作のゴースト

進化したアントマンの活躍

映画『アントマン&ワスプ』では、ワスプだけでなくヒーローとして成長したアントマンの活躍を楽しむこともできます。前作では、一般人だったアントマンが、いかにしてアントマンスーツやその他のガジェットを使いこなして敵と戦えるヒーローへと成長していくか、に焦点が当てられていました。その後、映画『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』において、スーパーヒーローの集団戦で戦った経験を経て、アントマンとしての力を使いこなせるようになったスコットの活躍は、見ごたえがあります。

そしてアントマンとは異なり、羽根を持つことで飛ぶことが可能になったワスプとのアクションシーンも非常に躍動感があり、作品自体の大きな魅力を支えています。ガジェット面でも本作は真価を見せています。スーツケースのように持ち運び可能な量子研究のラボや量子トンネルのシーンは、本シリーズらしいユーモアとアクションに大きく貢献しています。この量子力学の研究は本作だけでなくMCU全体でも非常に重要な役割を持つため、本作の位置づけは非常に大切だといえるでしょう。

AIで作成したイメージ画像

キャラクターの放つユーモアとテンポの良さ

映画『アントマン&ワスプ』が全体的に優れているのは、やはりその独特のユーモアとアクションシーンのバランス、そしてテンポの良さでしょう。メインのキャラクターであるスコット・ラング(アントマン)とホープ・ヴァン・ダイン(ワスプ)に加えて、他にも強烈なサブキャラクターたちも観客に強い印象を残しました。特にアントマンを担当するFBI捜査官のジミー・ウーと、スコットの親友ルイスはとてもユーモラスで観客の笑いを大いに誘う存在です。ファンの間でもとても人気のキャラクターで、「アントマン」シリーズに限らず、他のMCU作品にカメオ出演して欲しい、という声が常に上がるほどの大人気となっています。二人に共通しているのは、どこかへっぽこなのに情に厚く、頼れる存在でもある点です。ウーがマジックに気を取られるという小ネタや、ルイスの早口なのに長すぎる話は映画全体のテンポを作り上げているように感じました。

また、「アントマン」シリーズに欠かせないユーモアといえば、実在のカワイイを巨大化させる、というシーンです。一作目では巨大になったきかんしゃトーマスが大きな話題を集めましたが、本作では日本でおなじみのキャラクター、ハロー・キティが巨大化して登場。決して作品の流れを止めるわけではなく、むしろテンポの良さを創出していて、その絶妙なさじ加減がファンの心をくすぐったのではないでしょうか。

まとめ:男女のバディでのW主人公が織りなす、ユーモアとアクションの快作

映画『アントマン&ワスプ』は、MCUで初めて女性ヒーローの名がタイトルにつけられた一作です。それまでMCUでは活躍が限られていた女性キャラクターたちの活躍の場が広がった作品ではありますが、タイトルロールのアントマンの前作以上の活躍を見ることもできます。そして、ファンから愛されるユーモラスな脇役たちも、大きな魅力となっています。テンポの良いユーモアとアクションシーンで紡がれた本作は、のちにMCU全体でも重要な位置を担う作品なので、ぜひ履修していただきたい一作でした。

各サイトのレビューサイトのスコア

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このページではDisneyPlus Jpで配信中のアントマン&ワスプから執筆しました。

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