ゲーマーなら誰もが一度は考えたことのある世界を見せてくれる最高の時間でした! 変に世界を救うなどがないので、ずっとワクワクしながらで楽しめ、映画・漫画・アニメ好き(けっこう日本のサブカルチャーが、日本のサブカルチャーとして描かれていました。)にはたまりませんでした。
- 原題
- Ready Player One
- 公式サイト
- https://wwws.warnerbros.co.jp/readyplayerone/
- 監督
- 登場人物
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- ウェイド・オーウェン・ワッツ / パーシヴァル
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Actor: タイ・シェリダン
ウェイド・オーウェン・ワッツ / パーシヴァル 幼いころに両親を亡くし、祖母に引き取られトレーラーハウスで暮らす。 現実から逃れるため、イースターエッグ探しに没頭している。
- サマンサ・イヴリン・クック / アルテミス
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Actor: オリヴィア・クック
ゲームテクニックとオタク知識を持った女性プレイヤー。 lOl社に強い恨みを持っている。
- ノーラン・ソレント
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Actor: ベン・メンデルソーン
IOl社の運営統括責任者でオアシスを乗っ取るため、イースターエッグを狙っている。 目的のためならどんな手段も厭わない非常な男。
- 配給会社
- 制作会社
ここがおすすめ!
- 圧巻のVR世界と迫力あるアクションシーン
- シンプルでわかりやすいストーリーがテンポよく展開され時間があっというま
- 随所に詰め込まれた数々のオマージュ
あらすじ
今から27年後、食べたり、眠ったりトイレに行く以外は全てオアシスで過ごす、そんな未来がすぐそこまで迫ってきた。そこでは人々のあらゆる願望が形になる。 憧れのヒーローの姿で歩き回ったり大好きな乗り物に乗ったりできるのだ
公式サイトより
これまで数多くの名作を手がけたスティーブン・スピルバーグ監督によるSFアクション。ベストセラーになったSF小説「ゲームウォーズ」を原作にしており、ゲームや80年代カルチャーに対する愛があり、この小ネタが至る所に感じられる作品になっています。
ゲームの世界に入って、思うがままに遊んでみたい。そんな妄想をゲーム好きな方は一度は思ったことがあるはずでしょう。レディ・プレイヤー1はその妄想が実現した世界にVR機器を使いわずか10分で連れて行ってくれます。
VR世界にこだわり抜かれた映像とテンポのよい演出でとても魅力的な世界に魅せてくれました。ゴーグルをつけるだけで現実世界とは違う夢の世界に飛び込んでいくワクワク感と閉塞感を感じる現実世界とのギャップもよいコントラストになっています。
こういったVR世界に入り込むとスター・ウォーズのようなマスターだったりキングコングだったりメカゴジラだったりガンダムだったり、そのほかにもさまざまな作品をごった煮をした作品でした。(版権がどうなっているのかが心配になるくらいです。)筆者はガンダムが非常によくできていたので本当にファンが作っていたのだなと感じます。
シンプルなストーリーで万人受けの作品に
ストーリーは非常にシンプルであり、VR世界であるオアシスの創始者であるジェームズ・ハリデーは遺言でゲームに隠された「イースターエッグ」を獲得したプレイヤーがオアシスの所有権と5000億ドルが贈られると言い残しました。そんな獲得商品であるエッグを探す「ガンター」と呼ばれるプレイヤーである主人公たちと大企業「IOI社」の戦いがメインに置かれています。
主人公と敵方との対立構造もわかりやすくテンポよく進んでいくため、ストレスなく映画を楽しむことができ、2時間20分というやや長めな上映時間でありながらあっというまで過ぎ、原作小説が上下巻であるボリュームでありながら、原作のニッチな要素を見事にまとめ上げ、ゲームや映画に詳しくない人も置いていかない誰もが楽しめるエンタメ作品に仕上げています。もちろんゲームや映画を知っているとより楽しめます。
全世界のゲーム好きの夢を実写化
映画が始まり、主人公のウェイドはいかにもさえないオタクといった風貌で近未来のさびれた住宅地をすり抜けてバッテリーを稼働させ、手袋を装備し、ゴーグルをつけオアシスを起動。そして寂れた現実世界から美しいゲームの世界に切り替わり、主人公のさえない姿からアバターに変身する一連の映像を見ると早くこんな未来が来てほしいと熱望してしまいます。
さらに作中では様々な映画やアニメのオマージュが散りばめられています。
先ほども取り上げた冒頭ではマインクラフトが登場し、レースシーンでウェイドが乗る車は「バック・トゥ・ザ・フューチャー」に登場したデロリアンです。さらにヒロインのアルテミスも「AKIRA」の金田のバイクで登場!
そして最終決戦でのメカゴジラVSガンダムはこんなことまでしてくれるのかと感動します。「俺はガンダムで行く!」、このセリフに熱くなった人はおおいでしょう。
高い自由度だけでなく、憧れのキャラになりきることもできるなんて、「最高のゲームじゃないか!」と叫びたくなります。隠された小ネタは莫大な数になり、世界最大のゲーム・エンタテイメントメディア「IGN」は138個もあったとまとめています。
こだわった映像表現とスピルバーグの構図
スピルバーグはインタビューで「同時に4本の違う映画を撮っている様な感覚だった」と語っており、非常に難しい撮影だったことが伺えます。
魅力的な空間にするため、監督のアバターを作り、実際にゴーグルを装着し、実際に体感しながら細かい造形を詰めていき、VRカメラでの撮影も行いました。
ウェイド役のタイ・シェリダンは「撮影で大変だったことは?」とインタビューで質問され、VRシーンの撮影だったと答えていて、リハーサルを2週間も行ったうえで本番に臨んだそうです。また、現実世界のシーンはフィルムで撮影することで全てCGで作られたVR世界との対比が生まれています。
細部にまでこだわったCGなどは一歩間違えると情報量が多すぎて、凄いけどなにをしているかわからない映像になってしまうことがありますが、ここで活きてくるのがスピルバーグが得意とするセンターに主役を配置する構図でしょう。主要人物を中心に置き、巧みな視線誘導で情報を観客に伝える。この長年培ってきた技法によってオアシスという魅力的な世界に私たちを誘ってくれます。
ラストだけは残念
ネタバレになりますが、ラストシーンだけは言及させてください。
最後は負け組だった主人公たちが大企業に勝利する王道展開と迫力満点の映像には文句はありません。
しかし、オアシスを手に入れたウェイドは「火曜日と木曜日はオアシスを休みにしたんだ」とナレーションで語り、サマンサとのキスを見せつけてエンドロール。なんとも言えない冷水をぶっかけられたような、「ゲームばっかりするんじゃない」と怒られた少年時代を思い出すラストシーンになっています。最後は仲間同士で楽しく遊んでいる様子や、食事シーンで終わってもよかったのではないかと感じました。現実があるから、ゲームも楽しめるんだというメッセージかもしれませんが観客としてはもう少し余韻に浸らせてほしかったところです。
ストーリーやキャラにご都合主義なところは感じますが、エンタメ作品としては満足度が高く爽快感が得られる作品ですのでゲーム・アニメ好きな方は一度みてほしい作品です。
また、2024年1月5日にはオアシスの世界を楽しめるメタバース「The Readyverse」を立ち上げる計画が発表されており、ゴーグルを装着して映画のようにオアシスを楽しむことができる日も近いかもしれません。
世界中でプレイされているはずなのにすぐ会える主人公たちや数年かけても謎を解けない大企業の専門チームたちなどご都合主義的点は多々あり、映像技術と勢いで押し切っているという見方もできます。
しかし、そんな細かいことは気にせず迫力満点の映像とVR世界のワクワク感を楽しむ映画と割り切って頭を空っぽにして鑑賞するべきでしょう。
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