派手な映画を楽しみたい人にはとてもオススメでした。ストーリーはアメコミにありがちでよくわからないですが、派手なバトル、ただそれだけを追い求めた映画であり、別々の映画の主人公が出てくると作品の世界観が統一されるのかと心配していましたが、統一されていて問題なく物語にも入り込めました
- 原題
- Marvel's The Avengers
- 公式サイト
- https://marvel.disney.co.jp/movie/avengers1
- 監督
- 登場人物
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- トニー・スターク / アイアンマン
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Actor: ロバート・ダウニー・Jr
天才発明家で、大富豪。テロと戦うために自ら最新鋭のパワードスーツを身に纏い、アイアンマンとして戦う。すぐに皮肉を言ったり相手をちゃかしたりする。
- スティーブ・ロジャース / キャプテン・アメリカ
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Actor: クリス・エヴァンス
第二次世界大戦でヒドラを倒した超人兵士。大戦後は北極海で消息を絶っていたが、現代の調査隊により発見され、復活した。真面目な性格で抜群の指揮能力と戦闘能力を持つ。
- ブルース・バナー / ハルク
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Actor: マーク・ラファロ
実見でガンマ線を大量に浴びた結果、興奮すると緑色の大男ハルクに変身する体質になってしまった、天才生物学者。普段は温厚な性格で、トニーと協力して研究にあたる。
- ソー
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Actor: クリス・ヘムズワース
神々の国アスガルドの王であるオーディンの長男。雷神。北欧神話のトールのモデル。地球で暴れる義弟の露機を連れ帰ろうとしている。人間離れした能力の持ち主。
- ナターシャ・ロマノフ / ブラック・ウィドウ
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Actor: スカーレット・ヨハンソン
世界最強の女スパイで、現在はS.H.I.E.L.D.のエージェントとして活躍している。アベンジャーズのチーム結成のため尽力する。ヒーローとは異なる、秘められた過去を持つ。
- クリント・バートン / ホークアイ
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Actor: ジェレミー・レナー
S.H.I.E.L.D.のエリート・エージェント。スーパーパワーは持たないものの、地上最強の生みの腕を持っているとされる。アベンジャーズの一員として戦う。
- 配給会社
ここがおすすめ!
- シェアード・ユニバース映画の先駆け
- ヒーローたちの大集結
- MCU最初の集大成
あらすじ
全世界興収10億ドル最速突破など、世界中で数々の新記録を樹立した話題のアクション超大作。地球侵略へのカウントダウンが開始された時、70億人もの人類の未来は、“最強”の力を持つヒーローたちに託された。彼らの名は、“アベンジャーズ”。だが、意思に反して集結させられた彼らはそれぞれの心の傷に囚われ、ひとつのチームとして戦うことを拒み続ける。次第に明らかにされる“アベンジャーズ”の知られざる過去と苦悩…。人類史上最大の敵を前に、果たして彼らは地球を救うことができるのか?それとも…?
公式ウェブサイト
2008年に劇場公された映画『アイアンマン』を皮切りに始まり、後にマーベル・シネマティック・ユニバースと呼ばれるようになりました。同年に公開された映画『インクレディブル・ハルク』に、『アイアンマン』でタイトルロールを演じたロバート・ダウニー・Jrが同じ役で出演し、多くの人々を驚かせ、マーベル映画におけるシェアード・ユニバースを理解し始めたわけです。
そしてその本領が初めて発揮されたのが、2012年公開の映画が本作『アベンジャーズ』になります。本作の世界的大成功を発端に、その後約10年に及び2010年代のスーパーヒーロー映画ブームが巻き起こりました。
映画界におけるシェアード・ユニバース最初の成功作
映画『アベンジャーズ』の最も大きな功績は、シェアード・ユニバースという概念を映画において成功させた点だと思えます。シェアード・ユニバースとは、それぞれ独立した別個の作品が、同一の世界観や設定を共有することを指します。さまざまな創作物で取り入れられてはいますが、1970年にアメリカのコミック歴史家マークシュタインが定義した言葉なので、アメコミ界と最も親和性が高いといえるでしょう。
よく「シリーズもの」という表現も使用されますが、独立した作品たちが同じ世界の中で寄り集まっても全体として機能している、というのがシェアード・ユニバースの特徴です。また独立した作品たちがイベント的に一時的に同じ作品を作るコラボレーションとも異なります。平成の仮面ライダーが集結する映画「仮面ライダー平成ジェネレーションズ」はコラボレーションと考えています。
マーベル社のコミックスなど、アメコミではシェアード・ユニバースという構想が用いられていました。映画界では『魔人ドラキュラ』に始まるユニバーサルのホラー映画シリーズをシェアード・ユニバースと考えるのが一般的です。こちらも2017年に「ザ・マミー/呪われた砂漠の王女」として新しくユニバース映画として公開されました。
これらの映画はマークシュタインの定義づけ以前の作品です。マーベル・コミックを原作とした映画化作品だと、2000年公開の『X-MEN』から始まるフランチャイズもありますが、これはシェアード・ユニバースというよりは同一のオリジンから枝分かれしたシリーズものと考えた方がしっくりときます。
映画『アベンジャーズ』は、これらの作品とは全く異なる作品です。本作はアメコミというバックグラウンドを持ち、はじめからシェアード・ユニバースの構想を持って制作されています。本作以前に個々のヒーローのオリジンに迫る独立した作品があり、それらのヒーローが『アベンジャーズ』で集結するのです。映画の歴史において、革新的な出来事だったと言えるでしょう。
アメコミヒーローの大集結
本作のお話としてはシールドで研究中だった四次元キューブがマイティ・ソーで登場したロキに奪われ、地球は史上最大の危機に直面するというもの。長官のニック・フューリーはスーパー・パワーを持つヒーローを集めて最強チーム「アベンジャーズ」を結成する。フューリーはキャプテン・アメリカやアイアンマン、そしてマイティ・ソーで登場しそれが今作に繋がります。初めはバラバラだったアベンジャーズ、フィルの死によって結束を固め異世界の軍「チタウリ」と戦います。お話としては簡単であり難しいことを考えず、スーパーヒーローの熱いバトルが楽しめました。
このヒーロー集結は今でこそそれぞれのヒーローは人気となりましたが、『アベンジャーズ』公開前はそれぞれのヒーローの人気も知名度も一般的にはそこまで高くありませんでした。筆者はMARVEL vs. CAPCOMである程度知っていましたが、正直Xメンシリーズとスパイダーマンぐらいでした。
圧倒的な人気と知名度を誇るのはスパイダーマンでしたが、本作には登場していません(スパイダーマンの権利はソニー・ピクチャーズ)。またライバルのDCコミック社のスーパーマンやバットマンに匹敵するほどの大人気ヒーローも当時はいませんでした。これらのヒーローたちはそれぞれ単独の映画で大成功をおさめ、それぞれのシリーズ展開もされている状況でした。
『アベンジャーズ』で活躍するアイアンマンやキャプテン・アメリカは、過去に映像化されたこともあり人気が全くないわけではありませんでしたが、決して知名度が高いとはいえませんでした。ハルクも過去の映像化が話題にはなりましたが、決して人気が高いキャラクターとは言えませんでした。ソーに至っては北欧神話をベースとしたファンタジックなキャラクターで、他のアメコミキャラからは浮いているのでは、という見られ方もありました。キャスティングという面でも、決して「夢のスター大集結」というわけではありませんでした。綿密に計算されてはいるものの、彼らの結集が多くの人々の心をつかんだのは、まさに奇跡だったように感じます。
MCUとしての方向性を示したフェーズ1の集大成
映画『アベンジャーズ』はまさにMCUが迎えた最初の集大成でした。マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)という一大プロジェクトは、本作を持ってようやく世間への自己紹介を果たしたようなものでした。シェアード・ユニバースという構想を人々に提示した本作は、この構想が映画界でも成功しうることを証明しました。実際にこれ以降、他の配給会社達が次々にシェアード・ユニバース構想に着手しだしたことからも、これは明らかです。しかし、MCUほどに大きな成功を収めたものはないのではと思います。
また、「フェーズ」という区切りがささやかれたのも、この頃です。ここから、映画だけでなくテレビドラマで手を広げた、一大プロジェクトが本格的に動き始めました。ここから、MCUは常に新しい提案を人々に提供し続けます。『アベンジャーズ』の成功によって、映画作品がアトラクションのように人々を惹きつけ、ハリウッド・スターの名前ではなく、スーパーヒーローの名前で映画を見に行く時代が始まりました。まさしく、映画史における一つの大きな転換点になったといえます。 「スーパーヒーローには興味がない」「アメコミは苦手」「シリーズは長いから追いきれない」といった理由で『アベンジャーズ』を敬遠している方もいらっしゃると思います。しかし、本作は物語や作品としてだけではなく、文化として大きな意味をもちます。もしも時間が許すのであれば、それをリアルタイムで体感できる今だからこそ、視聴していただきたいな、と思える一作です。
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