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映画イコライザー(2014):孤高の男が奏でる静かなる正義が始まる。デンゼル・ワシントンが魅せる新時代のヒーロー像
デンゼル・ワシントンという俳優の底知れぬ魅力を再認識させられる、骨太なアクションスリラーです。1980年代にエドワード・ウッドワード主演で放送された同名TVシリーズを映画化した『イコライザー』は、元秘密工作員が弱者を守るために立ち上がる姿を描いています。『トレーニング デイ』でアカデミー賞に輝いたワシントンとアントワーヌ・フークア監督の再タッグということもあり、期待値は自然と高まりましたが、その期待を裏切らない仕上がりでした。過剰なまでの暴力描写には賛否あるでしょうが、59歳にしてなお圧倒的な存在感を放つワシントンの演技力が、作品全体に重厚な説得力を与えています。物語構造に特徴があり、主人公の明確な目標が中盤まで曖昧なままという異例の展開を見せますが、それがかえって敵役の存在感を際立たせる結果となりました。ホームセンターを舞台にした独創的なクライマックスも含め、王道から少し外れた魅力を持つ作品です。 -
映画 アメリカM3GAN/ミーガン 2.0 “お友達AI人形は、バトルロボットに進化した”
前作『M3GAN/ミーガン』が全世界興行収入1億8,000万ドル超を記録し、Rotten Tomatoesで93%という高い評価を得た直後から、続編への期待は高まっていました。 しかしながら本作は批評家の意見は大きく二分されており、「ジャンル転換に清々しさを感じる」という好意的な声がある一方、「ホラーの核心を捨てた判断が痛い」という辛口の意見も少なくありません。一般視聴者にはおおむね好評で、「チャイルドプレイにターミネーターを足して2で割ったような感覚」という評も見受けられます。日本では劇場公開が中止となり、Amazon Prime Videoにて独占配信という形になりました。 -
映画ジョン・ウィック:コンセクエンス “聖域の終焉、伝説の昇華。ジョン・ウィックが提示したアクション映画の極北”
伝説の殺し屋ジョン・ウィック、ついに運命の終着点へ。キアヌ・リーブス、真田広之、ドニー・イェンら伝説的スターが集結したシリーズ最高傑作を、プロの映画編集者が徹底解剖。169分間の死の舞踏が描く「自由」と「贖罪」の真意とは?アクション映画の歴史を塗り替えた一作の深淵に迫る。 🎬✨ -
映画 アメリカスーパーマン (2025) :「優しさこそがパンク」新時代のスーパーマンが問いかける、人間の善への希望
DCエクステンデッドユニバースから世界観をほぼ刷新し、新たなDCユニバースの第一作として登場した映画『スーパーマン』は、ジェームズ・ガン監督による大胆な再解釈が光る作品です。「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」三部作や「ザ・スーサイド・スクワッド」で培われた監督のキャラクター造形力と、現代社会への鋭い問題提起が見事に融合しています。 圧倒的な展開スピード、TikTok時代を反映した映像感覚、そして「優しさこそが新しいパンク」という力強いメッセージ。スーパーヒーロー映画に疲れを感じ始めていた観客に対して、ジェームズ・ガン監督は「スーパーマンの本質とは何か」を真正面から問い直す挑戦状を叩きつけました。 -
映画 アメリカザ・ロストシティ:笑いと冒険が詰まった、大人のための極上トレジャーハンティング
80年代の冒険映画『ロマンシング・ストーン』や『キング・ソロモンの秘宝』を彷彿とさせる、王道のトレジャーハンティング・アドベンチャーが帰ってきました。サンドラ・ブロックとチャニング・テイタムという最強コンビの化学反応、そしてブラッド・ピットの豪華カメオ出演が話題を呼んだ本作は、笑いとロマンス、そしてスリリングな冒険が絶妙にブレンドされた、大人のための痛快エンターテインメントです。 -
映画 アメリカブレット・トレイン:新幹線が舞台の殺し屋大乱闘!ハリウッド流”日本”が炸裂する娯楽大作
ブラッド・ピット主演の痛快アクション『ブレット・トレイン』は、伊坂幸太郎の小説「マリアビートル」を原作とした、新幹線を舞台にした殺し屋たちの狂騒劇です。デヴィッド・リーチ監督(『ジョン・ウィック』『アトミック・ブロンド』『デッドプール2』)が手がけた本作は、ガイ・リッチー風のスタイリッシュな演出と、タランティーノ的なオタク感が融合した、見応えたっぷりの娯楽作品に仕上がっています。ハリウッド流の"トンチキ日本描写"にツッコミを入れたくなる場面は多々ありますが、それも含めて楽しめる懐の深さが魅力です。限られた空間で展開される緻密な伏線回収、豪華キャストの競演、そして「運命」と「因果応報」という普遍的なテーマが、高速で疾走する物語に深みを与えています。 -
映画 アメリカアンビュランス:ノンストップ136分の狂騒曲
『アンビュランス』は『トランスフォーマー』『バッドボーイズ』シリーズで知られる爆発演出の巨匠、マイケル・ベイ監督が2005年のデンマーク映画をリメイクした中予算アクション大作です。予算4000万ドルという、ベイ作品としては比較的抑えられた規模ながら、画面に映る破壊の規模は予算を遥かに超えた迫力を誇ります。本作が注目を集めた理由は、ベイ監督が『ザ・ロック』や『アルマゲドン』といった90年代の名作で魅せた、骨太なアクション映画への原点回帰を予感させたからでした。FPV(一人称視点)ドローンを駆使した革新的な撮影手法、ノンストップの追跡劇、そして何より「救急車という密室」を舞台にした緊張感――予告編を観た誰もが、久々にベイ節が炸裂する娯楽作を期待したのです。しかし実際に視聴してみると、そこには期待通りの爆発的興奮と、同時に予想以上の苛立ちが待ち構えていました。 -
映画 アメリカアンチャーテッド:人気ゲームの実写化に挑む!痛快アクション・アドベンチャー
PlayStationの看板タイトルを実写化した映画「アンチャーテッド」は、派手なアクションと軽快なバディムービーの要素を組み合わせた娯楽性全開の冒険映画です。原作ファンからは賛否両論あるものの、トム・ホランドの身体能力を存分に活かした圧巻のアクションシーンと、マーク・ウォールバーグとの息の合った掛け合いが魅力的。物語の厚みや謎解き要素には既視感があるものの、頭を空っぽにして楽しめる痛快な一本に仕上がっています。 -
映画 アメリカブラックアダム:新時代のアンチヒーロー誕生!
混乱を極めたDCユニバースに、ついに新たな救世主が現れました。しかしそれは従来のヒーローとは一線を画す、破壊と殺戮を厭わないアンチヒーロー、ブラックアダムです。脚本の粗さや設定の大雑把さはあるものの、ドウェイン・ジョンソンの圧倒的な存在感と迫力満点のアクション、そして魅力的なJSAメンバーたちが織りなす痛快な「筋肉映画」として、期待以上の娯楽作品に仕上がっています。深みよりもパワーを、複雑さよりもシンプルな爽快感を求める観客には、まさに理想的な一本と言えるでしょう。 -
映画 イギリス アメリカノースマン 導かれし復讐者:野蛮美と神話が織りなす復讐叙事詩
『ウィッチ』『ライトハウス』で独特の映像美学を確立したロバート・エガース監督が、7000万ドルの大予算を得て挑んだバイキング復讐劇。シェイクスピアの「ハムレット」の原典となった北欧伝説を、圧倒的な暴力美学と神話的幻想で描いた野心作です。映像の迫力と歴史的ディテールへのこだわりは圧巻ですが、物語の構成面では賛否が分かれる、エガース監督らしい問題作となっています。




